いつものパスタが驚くほど美味しくなる、意外なコツがあったんです! その秘密は「野菜くず」を使ったゆで方にありました。
パスタと野菜くずを一緒にゆでるだけ!

普段から野菜くずが出たら密閉袋に入れて、冷蔵庫に保存しておくと使いやすい
「いつも捨てている野菜くずは、ゆでると美味しい出汁が出るんです。だから パスタと一緒にゆでることで、野菜くずからうまみと香りが出て、ゆで汁が野菜の出汁(=ベジブロス)になり、パスタに移るというわけです」
そう教えてくれたのは、伊勢丹新宿店・フレッシュマーケットの鈴木理繪シェフ。
おすすめの「野菜くず」の使い分けはこちら。

野菜くずは食べられるものなので、細かいものまで取りきれなくてもOK
パスタをゆでる湯が沸騰したら、塩とパスタ、野菜くずを一緒に入れます。野菜くずはゆで上がる1~2分前に取り出すだけでOK!
「ゆで始めてから2~3分経つと、ほわ~っと甘い香りが立ってきて、野菜くずから出汁(=ベジブロス)が出始めます。ゆで汁にはうっすら野菜の色がついてきます」
シンプルな具材でも、奥深いうまみと香りに!
この方法で作ったパスタを食べてみると、野菜のうまみと甘い香りがしっかりパスタに移っていて、シンプルな具材でも奥深い味がします。
「野菜と塩にちゃんと仕事をさせてあげれば、あれこれ調味料を入れなくてもいいんです。ゆで汁にはうまみが出ているので、トマトの角切りとオリーブ油を加えてスープにするといいですよ」と鈴木シェフ。
◆野菜くずでゆでる「野菜とにんにくのパスタ」レシピ
材料(2人分)
- パスタ…160~200g
- 野菜くず…適量
- 塩…軽くひとつかみ (ゆで汁をなめて少し塩辛いと感じるくらい)
- 好みの野菜…適量
※今回はキャベツ2枚、アスパラガス2~3本、スナップえんどう3~4本 - 薄切りベーコン…2枚
- にんにくの粗みじん切り…1片分
- 赤唐辛子…1本
- オリーブ油(またはサラダ油)…大さじ2~3
作り方
- キャベツは一口大にちぎる。アスパラガスはかたい根元を折って、下から1/3ほどの皮を薄くむき3~4cmの長さに切る。スナップえんどうはヘタと筋をとる。
- 鍋にたっぷりの水を入れて強火にかける。沸騰したら塩とパスタ、野菜くずを入れる。鍋底にパスタが沈んだらふつふつ沸くくらいの弱火にして、袋の表示より1分ほど短くゆでる。野菜くずはゆで上がる1~2分前に取り出す。
- パスタをゆでている間にオイルソースを作る。フライパンにオリーブ油、にんにく、1.5cm幅に切ったベーコンを入れてから中火にかけて、にんにくを焦がさないように軽く炒める。香りが立ってきたら赤唐辛子を半分に折って加える。
- パスタをゆでている鍋に1の野菜を入れてさっとゆでる。色が鮮やかになったらすぐに取り出して3に加え、塩(分量外)を軽くふってさっと炒め合わせる。
- 4にゆで上がったパスタとゆで汁玉じゃくし約1杯(80mlくらい)を加えて、混ぜながら汁気を飛ばす。
◆「野菜くず」は料理で使い分けるともっと美味しい
さらに鈴木シェフによると「プロは料理に合わせて野菜くずを使い分け」しているそう。
◆すっきりした出汁がとれる「青もの系」
アスパラガス、絹さや、スナップえんどう、そら豆、さやえんどう、キャベツ、長ねぎのヘタ、ピーマン、トマト、とうもろこしなど
➡ペペロンチーノ、ホワイトソース、ポトフ、炊き込みご飯など、食材の味を活かしたいシンプルな料理向き
◆力強い出汁がとれる「根菜・香味系」
玉ねぎ、にんじん、きのこ類、ごぼう、セロリ、長ねぎの青い部分、大根など。
➡ナポリタン、ミートソース、豚汁、ミネストローネ、肉の煮込みなど、しっかりした味の料理向き