普段、お米の銘柄はどうやって選んでいますか? なんとなく知っている名前や値段で選んでしまう……という人も少なくないのでは。「品種でどんな違いがあるの?」「お米によって炊き方も変えるべき?」など、改めて考えると「お米」って、毎日食べるものにもかかわらず、意外と知らないことの多い食材です。
そこで今回は、お米選びの目を養うべく、人気の4種の食べ比べに挑戦。三越伊勢丹食品統括部グローサリーバイヤー・金井則篤さんと「お米アドバイザー」カワサキ森田屋の川崎好之さんに解説してもらいながらの試食です。
食感や味だけでなく「見た目」の違いも歴然!
今回、金井バイヤーにセレクトしていただいたのは①兵庫県産の「コウノトリ育むこしひかり」、②茨城県産の「笑みの絆」、③北海道産の「ゆめぴりか」、④京都丹波産の「<農樹>こしひかり」の4種。炊き立てごはん特有のなんともいえない甘い香りがふわ〜っと漂います。
①バランスの良さはピカイチの「コウノトリ」
金井バイヤーも「バランスがいいですよね」と言う通り、特筆すべきはその甘みやうまみの「ちょうどよさ」。見た目はツヤツヤ、食感はモチモチで食が進みます。
②寿司用に開発された「笑みの絆」はあっさり系
「寿司用」に開発されたお米なので、あえて甘みなどを抑えた仕上がりなんだそう。主役となるお寿司の具材を引き立てるよう追求されたおいしさ。粘り気が少ないので、寿司の具と一緒になったら、ほろりと口の中でほどけそう。
③柔らかな食感の「ゆめぴりか」は冷めても美味
食感は柔らかく粘りの強さも感じられ、ほどよい甘みで美味。水分が多いので、水を減らして炊く人もいるんだとか。時間が経ってもモチモチなので、お弁当やおにぎりにもよさそうです。
④噛むほどに甘みが広がる「<農樹> こしひかり」
見た目はふっくら、一粒一粒がしっかり立っています。弾力のある食感に適度な粘り、噛むほどに口の中に広がる甘み。「お刺身やお魚に合いますよ」と川崎さん。
好みや料理に合わせて、お米を選ぶ楽しみ
実際に4種を食べ比べてみると、食べる前には想像できなかった「違い」と「個性」がはっきりと感じられました。個人的にはバランスの良さが際立っていた「コウノトリ」がNO.1でしたが、「料理との組み合わせ」を工夫したら、それぞれの魅力を最大限に引き出すことができそう。ぴったりの料理とあわせて試してみたいところです。
今回登場した4種の新米は、伊勢丹新宿店で販売中とのこと。今年の新米は料理に合わせて、あるいはお好みの風味や食感で選んでみるのもおすすめですよ。