人が集まったら、新鮮なお刺身が手に入ったら、楽しみながら食事をしたくなったら……手巻き寿司の出番です! せっかくの贅沢なら、本当においしい手巻き寿司を食べたいですよね。
おいしく楽しい手巻き寿司パーティを全国に普及している『手巻キング』こと飯尾彰浩さんに、本当においしい手巻き寿司の作り方を教えてもらいました。
作り方・その1 コシがありネバりのない酢飯を用意する
手巻キング曰く、「おいしい手巻き寿司を作るのにもっとも大切なことは、極上の酢飯を用意すること」だそう。コシがありネバりのない酢飯の作り方をご紹介します。
米の選び方・炊き方
酢飯には古米を使うようにします。新米は水分が多くネバりやすいので酢飯には不向き。品種はササニシキがおすすめです。
1人あたり1合弱を目安に量を計り、軽く糠を落とす程度に静かに手を動かして米を研ぎます。水は5〜6回取り替えましょう。
炊くときは2時間ほど浸水させてから、水を少なめに入れて加熱します。米と水の割合は米4合の場合、水は3合のラインに合わせます。長めに浸水させることで熱伝導をよくしておき、一気に炊き上げるのがポイントです。炊飯器を使う場合は急速モードに設定するとコシのあるご飯が炊きあがります。
酢飯の切り方
飯台(バットや大きめの皿でもOK)に炊きあがったご飯をあけ、1合にあたり30〜35mlのすし酢を回し入れます。おすすめは手巻き寿司専用のお酢である「手巻きすし酢」。お酢自体にうまみが多く、酸っぱすぎないため、砂糖を加えなくてもおいしく作ることができます。
酢を回しかけたら、30秒ほど酢が染み込むのを待ってからしゃもじですし酢をまんべんなく混ぜ、“だま”がなくなるまでご飯を切っていきます。
「酢飯はうちわであおぎながら作るイメージがあると思うのですが、あれは間違い。すし酢を蒸発させないよう、手早くご飯を切ってからはじめてあおぎます。その後手ぬぐいをかけ、自然に冷ますようにしてください」
30分ほど置き、酢飯の温度が人肌になったら食べごろ。コシのある酢飯はネタをのせなくても十分おいしい! 海苔と酢飯だけのものを、手巻キングは「ぐなっしー」と呼んでいます。

<飯尾醸造>富士手巻きすし酢(360ml) 1,296円(税込)
酒粕を 10年以上寝かせて作った赤酢に2種の米酢をブレンドした旨味たっぷりのお酢です。まるではちみつが入っているかのような甘さですが、さっぱりとしており食べ飽きてしまうことがありません。
作り方・その2 バラエティ豊かなネタを揃える
少しずついろいろな味を試せるのが手巻き寿司の良いところ。たくさんのネタを用意して1本ずつじっくり味わえるようにしましょう。手巻きすし酢のネタになるのは魚介に限りません。酢飯がバラバラになるほど水分の多いものでなければなんでもネタにできるのです。
たとえばこんなものがネタになる
- キーマカレー
- キノコのアヒージョ
- 栗と鶏肉の炊き合わせ
- ローストビーフ
- 豚のしゃぶしゃぶ
- 鹿肉のカツ
メインとなるネタと一緒に香草やソースを合わせるとさらに味が引き立つそう。ただし、香りと味の強いものは最後に巻くことをおすすめします。
箸休めを用意する
ネタを用意するときは、「箸休めポジション」を用意しておくとほっと一息つけ、おいしく食べ続けることができます。手巻き寿司では肉や魚がネタの主役になることが多いので、ほうれん草のおひたしや切り干し大根、ぬか漬けのような副菜がおすすめです。
作り方・その3 感動するほどおいしい海苔を使う
手巻き寿司の影の主役は海苔です。おいしい海苔と酢飯があれば、それだけで感動するほどのおいしさに出合えます。飯尾さんのイチオシは成清海苔店の『有明一番摘み 皿垣漁協産焼のり』。
「『有明一番摘み 皿垣漁協産焼のり』は収穫シーズンの始まりに収穫された海苔だけを使用しています。養殖時に酸処理を施していないナチュラル製法を守っているので、香り、口どけが抜群です!」

<成清海苔店>有明一番摘み 皿垣漁協産焼のり 864円(税込)
収穫シーズンの始まりにしか採れない、若い芽だけを使用した贅沢な海苔。豊かな香りとサクッとした歯触り、とろける食感を楽しむことができます。
飯尾さんが主催する手巻き寿司パーティでは参加者のほとんどがそのおいしさに感動するのだそう。ぜひお試しあれ。
大人も子ども楽しめる料理、手巻き寿司。手巻キングのテクニックを参考に、ぜひ本当においしい手巻き寿司を食べてみてくださいね。