モチモチの皮とあんこ、そして甘酸っぱいジューシーないちごが口の中で混然一体となる至福の瞬間……。みんな大好きな「いちご大福」は、今が旬！
和菓子店の店頭には、今年も各ブランドごとにさまざまな工夫を凝らしたいちご大福がお目見え。伊勢丹新宿店の目利きアシスタントバイヤー遠藤理紗さんが、注目の4ブランドを徹底比較します！
餅、あん、いちご。老舗のこだわりに注目！
- ＜鈴懸＞苺大福 324円（税込）
- ＜かんら＞いちご大福 238円（税込）
- ＜小布施堂Shinjuku＞栗あん苺大福 378円（税込）
- ＜花園万頭＞いちご大福 303円（税込）
今回ご紹介するのは、人気ブランドの4品。写真のように、切断面を比べるだけでもその差は明らかです。
「この時期しか出合えない『旬』があるのが、いちご大福の魅力。通年の商品も、時期によって中に使ういちごが変わることも。さらに、餅、あん、いちごというシンプルな構成ながら、ブランドによって一つひとつの素材や作り方へのこだわりがまったく異なるため、比べてみると、各店のこだわりが見えてきておもしろいんです」（遠藤さん）
さっそく比べてみましょう！
＜鈴懸＞「苺大福」
ジューシーな「あまおう」の圧倒的な存在感！
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餅の厚さ |
極薄 |
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あん |
こしあん |
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甘さ |
★★☆☆ |
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食べ応え |
★★☆☆ |
販売期間：～2016年3月中旬まで(いちごの収穫終了次第販売終了)
「伊勢丹新宿店きっての人気を誇るアイテムで、1日に1500個近いいちご大福が販売されました。極薄の餅、甘さ控えめのすっきりしたこしあんの量も少な目で、いちごのおいしさを際立てています。福岡県産のあまおうを使用しているのですが、毎日収穫された新鮮で厳選されたものだけを使用しているんです」
口の中に広がる甘く、みずみずしいいちごのおいしさは感動的！ 外国人観光客にも大人気で連日早々に売り切れてしまうことも。あまおうがなくなり次第、今期の販売は終了とのことなので、お急ぎを！
＜かんら＞「いちご大福」
さっぱり白あんといちごのハーモニー
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餅の厚さ |
厚め |
|---|---|
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あん |
白あん |
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甘さ |
★★☆☆ |
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食べ応え |
★★★★ |
販売期間：通年
「紹介する4品の中で唯一通年で楽しめるのが＜かんら＞のいちご大福。使われているいちごは季節ごとに変わりますが、時季に合わせた国産いちごを厳選して使用しています。あんは、関東のいちご大福では珍しい白あん。切ったときのいちごの赤とのコントラストも美しいですよね。ずっしり大きくもち皮も厚めですが、白あんの控えめな甘さといちごの甘酸っぱさで、さっぱりいただけます」（遠藤さん）
＜小布施堂Shinjuku＞「栗あん苺大福」
ここでしか食べられない！ 栗×いちごの個性派
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餅の厚さ |
薄め |
|---|---|
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あん |
栗あん |
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甘さ |
★★★☆ |
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食べ応え |
★★★☆ |
販売期間：～2016年1、2月
「栗菓子で名高い＜小布施堂＞ならではのいちご大福で、あんが栗あんという変わり種です。いちごに栗というちょっと驚きの組み合わせですが、濃厚な栗あんの風味といちごの甘酸っぱさが絶妙にマッチしています。薄いもち皮から、中のいちごのピンクが透けている見た目もかわいいですよね」（遠藤さん）
2014年から販売されている人気商品。いちご×栗の意表をつくおいしさは、いちご大福ファンならぜひ知っておきたいところ！
＜花園万頭＞「いちご大福」
粒あん＆いちごの食感の妙！
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餅の厚さ |
厚め |
|---|---|
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あん |
粒あん |
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甘さ |
★★★★ |
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食べ応え |
★☆☆☆ |
販売期間：～2016年1、2月
「4品の中で唯一粒あんを使用しているのが、『ぬれ甘なつと』で有名な＜花園万頭＞のいちご大福。あんにこだわった老舗の技が生かされた粒あんの存在感と、ジューシーなとちおとめの掛け合わせが楽しめます。あん自体の甘みが強く、もち皮も厚めですが、サイズが小ぶりなので2～3個ペロリといけると思います」（遠藤さん）
ひと口にいちご大福と言っても、実際に食べ比べてみると見た目も味もまったく異なり、その奥深さに驚かされます。
日本の繊細な意匠が凝らされたいちご大福。ぜひ旬を逃さず、堪能してみてください！